二胡の奏法・構造分析・改良・中国の琴行情報、広州・上海ネタなど
by Star Gate Erhu
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琴托の重り 3 (是非について)
琴托に重りが入ってるって、知ったのは最近のことです。

はじめは、安い木材を密度の高い物に見せかける事がその目的だと思ってましたが、
それだけでも無いな~と思い始めました。

日本で売られている二胡の価格分析をやってて思った事から。

まず、北京タイプ(八角形+六角形カマボコ琴托)をみると。
5割程度が黒檀、4割程度が紫檀 で (日本での販売)価格平均が18万円ぐらい。残りの1,2割が紅木などの軽い木で数万円の物。

ある程度二胡経験のある人や、中級クラスの人は、平均価格帯18万円位の物を買うでしょう。 すると、そもそも重い木を使ってるので、琴托に重りはありえない。
これが、「北京タイプには重り入ってないよね」という piano さんの感想につながってるんじゃないかと思います。 僕もこれには同感です。
北と南の考え方の違いもあるのかもしれません。
使い勝手を考えて、重りを入れるなんて考え方が北には無い、なんて事も想像できますね(^_^;;

次に、上海・蘇州タイプ
価格のバラツキを見てもわかるように、さまざまな価格、材質の二胡が国内で売られています。 そんな中で、 紫檀や黒檀じゃなくても、音、仕上げともに、質のいい二胡を見かけたりします。
木材が元々安いので、二胡の価格も安めだったりする。 でも質はいい。
ただ、やっぱり軽い、、ずっしり感がありません。
これをクリアするために、音に悪影響が出ないのであれば、重りが入ってても、いーんじゃないかと、僕は思ってます。

希少となって価格がつり上がってしまった材料を使った高い二胡。 物がいいと、軽自動車買えるぐらいの値段しちゃう。。
安い木材でも、厳選し、丁寧に作られた二胡。

お小遣いをシコシコ貯めて二胡を買うビンボーサラリーマンとしては、後者を応援したい! だから、重りは 許す! です。

でもね、、
紫檀じゃないのに、重り入れて紫檀だとか、
黒い着色して、重り入れて黒檀とか言うのはやめてよねー。

日本の琴行さんたちは、しっかりとした目利きで仕入れをしてて、
重りが入ってても、ちゃんとした目的で入ってるものを販売されてる、と信じたい。
by soukichi_uchida | 2010-04-14 21:57 | 二胡うんちく | Trackback | Comments(3)
琴托の重り 1 (使い勝手)
琴托の重りで、 nishino さんのツッコミで、
忘れてたテーマを思い出しました。

先に、重りを入れる意味合いに関して。

「使い勝手の向上」 と 「騙し」 の二つの目的があると思います

■まず、使い勝手
演奏家(私は、演奏家という程のもんじゃないですけど)の立場でいうと
楽器を持ったときのバランス(安定)感、しっくり感ってのがあります。

どんなに仕上がりがよくても、軽い木材を使った二胡は、どうしても
その安定感、しっくり感に物足りなさを感じます。

そのために重りを入れるのは、ある意味しかたがない、というか
アクセプタブルだと、私は思ってます。
(音質との関係は、別途記事にします)

ただ、そこに有害物質がはいってたんじゃ、Wee/RoHs の観点からは
やぱりマズイんじゃないかと、環境にかかわる装置をいじくってる立場から
思います。

■ 騙し
問題は、nishino さんも指摘されてるように、
重りを入れる目的が、バランスのためじゃなくて、
「騙し」のためのケースもあり得る、ってことですね。

価格分析の結果でも、いわゆる「紫檀」といわれてる物には、
紫檀もいろいろ、価格もいろいろ、この中にはそんな意味合いも
あるんでしょう。

一般に、軽い木材の二胡には、重りを入れ、重い木材には入れない。
といわれていますが、 メーカーサイドが、私の提唱するスペックシートの
ような物でではっきりと、明記することが義務付けされれば、こんなことは
なくなるでしょう。

実際に、椿さんのように、「この木材は、重りを入れてます」とはっきり書かれると、
「この木材だから」と割り切って、または、納得して購入することもできます。

ちなみに、私の蘇州2号は、、、、言いたくないけど、
小葉紫檀とかいてあるのに、バッチリと重りがはいってます。。。。
なんじゃぁ~! です。
そこそこの音してるし、まあいいか。。。ああ。。。

音との関係に続く。。
by soukichi_uchida | 2010-04-11 13:06 | 二胡うんちく | Trackback | Comments(4)
二胡 スペックシート(案)
ずーっと前からモンモンとしてて、価格分析をやってみて益々必要だと思った事です。「二胡の統一されたスペックシート」 必要だと思いませんか?

販売側の言う事を信じるしかない、価格も言われるがままって、
メーカーで人生を送ってきて、若干「品証」もかじった身としては、
気持ち悪くてしかたがありません。。。

複数のショップの「仕様」に相当する所を眺めてみましたが、
椿二胡工房さんのは、かなりいいセンいってます。
どのショップさんも、せめてこのぐらいは書いてほしい。

ということで、
二胡のスペックシート(仕様)(案)を作ってみました。

突っ込みどころ満載ですが、たたき台として。
皆さんの意見、ツッコミを入れながら完成していきたいと思います。

※こういうのが出来たとして、内容全てが埋まっている必要はないと思います。
 不明な所は「不明」とキチンと書いてあればいいんです。

-----------------------------------------------------------
■製造者、製造年月日関連
 ●製造元
 ●製作者:本人作製か監修か or 不明
 ●製造年月日 / 皮張り年月日
 ●ニ胡収蔵証 シリアルNo.

■形状・サイズなど
 ●二胡形状: 蘇州六角、上海六角・北京八角、北京六角、その他
 ●サイズ: 全高、幅、奥行
    ・琴筒 前、後面 径サイズ
    ・琴筒 奥行
    ・琴棹長さ
 ●琴棹形状
 ●総重量:
 ●琴托部重りの有無

■材質関連
 ●蛇皮
    ・蛇種
    ・天然 or 養殖
    ・生産(生息?)地
    ・利用部位: 頭 / 腹 / 尻 
    ・蛇鱗サイズ
    ・皮の厚み
    ・皮張り強さ(張力) ⇒ これは無理か?
 ●木材種
    ・学名 / 俗名
    ・生産地
    ・硬度(ヤング率)
    ・乾燥期間
 ●木材利用部位: 琴軸、琴、琴筒、琴托
 ●木材部への着色・塗装の有無
 ●装飾部(琴筒、琴軸)材質: 牛骨、プラスチック、その他()
 ●琴窓材質と、形状
 ●テンベン材質: べっ甲、プラスチック、その他
 ●琴托重り:有/無
    ・材質 鉛含有 or 非鉛金属
    ・重りの重量

■保障関連
 ●保障期間
 ●保証内容

■音関連
  これはどーすればいいんだろー?
  趣向を排除して、客観的に「音量」「音質」を仕様として表すことができるか?
  ⇒ 宿題です。

■仕上げレベル
  これも、何を尺度にすればいいんだろうか?
  ⇒ 宿題です。
by soukichi_uchida | 2010-03-22 03:20 | 二胡うんちく | Trackback | Comments(2)
二胡の価格をシュミレート
生活必需品の物価や、大卒初任給のφ国と日本の比較は 大体4~5倍です。
実際二胡の価格も、私の皮膚感覚でも 4,5倍です。

「ふーん、そーなんだ」 で割り切れないので、4~5倍の理由を考えてみました。

現地価格が 30000円の二胡を仕入れたとします。
これを 10万円で国内販売するとした場合の内訳をアバウトにみてみましょう。
b0098997_21391082.jpg
原価に相当する部分がオレンジの部分です
これを全部ひっくるめて 40000円とします。(少ないかな?)

粗利は60000円となります。

これが丸々利益かというとそうではなくて、
一本あたりの、人件費や、お店の運営費用(家賃とか)や、
販売にかかる費用等がここから差し引かれます。

例えば、
2胡だけを売ってる、教室等の副業無し、のお店があるとします。
家賃(光熱費込み)10万円、月給20万の社員2名の会社で、
月10本売れるお店だとします。
家賃10万+人件費20万×2=固定費50万円 
これを10本で割ると、1本あたり5万円の固定費が乗っかります。

この時点で、3万円の二胡が 9万円 になります。
さらに、一本売るのにかかる販売費や、その他モロモロの経費が
のっかりますので、3万円のの物を10万円としても、
純利益はほぼゼロで、
お店の運営が継続できるだけの状態となります。
次の仕入れのための利益が出ません。

純利益を出すための企業努力としては、
仕入れの価格を交渉で下げる
固定費を下げる、その他必要経費の削減
大量仕入れ、大量販売で、一本あたりの固定費率を下げる
という事になるのでしょうが、おのずと限界があります。

ということで、
現地3万円の二胡は国内では10万円プラスα(4~5倍)に
せざるを得ない事になります。
お店も慈善団体じゃないんで、この辺が国内での適正価格なんでしょうね。

お店の経営者の方、なにかツッコミあればお願いします。
というか、ホントのところ教えてください。


じゃあ現地3万円というのはどの位の価格なのか?ですが、
大卒初任給が2000~4000元と言われています。
つまり3万円ぐらいは大卒の初任給ぐらいですね。
現地人にとってはかなり高額な買い物になります。

ということで、
私の様に、初級~中級あたりを万年ウロウロしてるような愛好者や
入門者の方は、10万円そこそこの2胡を買っておけば、
そこそこましな物が買えたということになるのでしょう。

ただし、仕入れの段階での目利きがしっかりしており、
ショップが提示している二胡のスペックに嘘偽りがない事が大前提です。 
それでも、それぞれの質や仕入れ価格にはバラツキがあって当然ですので、
最後は、消費者の目利き、耳利き能力が最後には物を言う事になるんでしょう。

でもね、前に何度も書きましたが、
全くの初心者、これから2胡を始めようという人が、先生に勧められて、
先生関連のお店や先生から、いきなり40万以上の二胡買わされてる。。。、
しかもどう見てもそんな価格とは思えないし、、
これがレアケースではない。。。という悲しい現実。

前にpiano さんが自身のブログで突っ込みされてたように、
どっかのオークションに出てるウソ八百の二胡とか、

こういう事が、二胡の価格に対する消費者の不審感の原因の一つなんでしょうね。。。。

最後は話題がかわっちゃいましたね。。。
by soukichi_uchida | 2010-03-18 22:02 | 二胡うんちく | Trackback | Comments(0)
価格帯分析 2
昨日の記事のデータを更新しました。 店舗数11、119本のデータとなりました。
不定期、随時更新していきたいと思います。

さて、今日は昨日の続きですが、価格分析ではありません。
生産地別分布と、琴筒の形状(六角、八角)の分布を見てみましょう。

日本の二胡屋さんの品ぞろえの傾向の一端が垣間見えます

●まず、生産地別比較です。
蘇州と無錫はひとくくりで蘇州タイプとしてしまいました。
生産地域、メーカー(工房)、製作者などの情報が無い物があるのが、非常に残念です。(13%)
本数比較
b0098997_20163787.jpg
パーセントで見ると
b0098997_20211881.jpg
蘇州・無錫が本数、率ともにダントツですね。 お店もやはり売れ筋を置いているんでしょう。上海タイプが案外少ないのには驚きでした。 北と南でみると、上海・蘇州で50%です。

消費者としては、生産地域、工房、できれば製作者なんかが解ると、グッと安心感が上がりますよね。気分の問題かもしれませんが、、、
想像してみてください、どう見ても蘇州六角タイプなのに、どこの工房のものか、実際蘇州製なのかも解らない。。。 気持ち悪ですよねー。

このへんの情報が記載されていない二胡は、数万円の安い二胡だけじゃなくて、29万円までの価格帯で散見されます。 さすがに30万円以上の物は全て、記載されてます。

今回調査したショップは、私としては信頼のおける所だと思ってますので、、産地などの情報がなくても、ショップが責任を持って、材質、仕上げ、音を確認し保障されているものだと思います(思いたい)

うーんやっぱり二胡も、収蔵証(蛇皮用)に加えて、生産者の顔が見えるトレーサビリティーってあるといいですねー。

●次に琴筒の形状比較です
5種類に分けてみました。
六角形、六角形カマボコ琴托(だいたい北京製です)、六角形新型二胡、八角、八角変形(楕円など)
b0098997_20281990.jpg
六角形タイプが圧倒的な本数ですね。やはりこれが売れ筋なんでしょう。 六角形カマボコ琴托は意外とあるんですね。大体が北京製です。
ちなみに、私の北京2号もこのタイプです。
b0098997_2049666.jpg

by soukichi_uchida | 2010-03-16 21:03 | 二胡よもやま話 | Trackback | Comments(6)
価格帯分析
<2010-03-16 改定> 母数を増やしました

国内の二胡二胡の価格ってどうなっているんだろう?
材質ごとの価格差はどうなってるんだろう?
なんて考え始めました。

そこで、
店舗を構えている店を対象に、各店舗のHPに掲載されている二胡(へに皮に限る)の材質価格、合わせて、生産地作者筒の形などのデータも収集しました。
11店舗、119本。(2010-03-16)
もう少し母数が欲しいところですが、これらを統計的に分析してみました。

まず、材質による分類ですが、これが、いろいろな名称があって大変。
以下の5つに分類してみました。
・紫檀: 紫檀、老紫檀、決紫檀、血檀、本紫檀等いろいろな名称がありました。 
     正確にはそれぞれ異なる材質なのかもしれませんが、
     こいつらはまとめて紫檀としました。 
・老紅木: 老紅木、明新紅木
・黒檀: 
・紅木: 
・その他: 鉄梨木、酸枝木、紅檀、花梨 など比較的安い二胡に使われてる

これをベースに、
まず本数の比較
b0098997_1959247.jpg
本物かどうかは別にして、「紫檀」を名乗る二胡が最も多い。次が黒檀です。
**紫檀にはいろいろあるという事が、後の分析で裏付けられます。

次に価格の平均値比較
b0098997_1959431.jpg
へー、黒檀って第3位かーです。 ただ、平均値だけでは、価格は語れません。 その平均値を中心にどのぐらい価格がばらついているかを見てみましょう。
b0098997_2065843.jpg

平均値に対して、標準偏差がいかに大きいかで、値のバラツキが解ります。
これを視覚的に見ると、こうなります。
b0098997_2011266.jpg
価格の平均値が高いものほど、価格のバラツキも大きい事が解ります。

言い換えると、高い二胡程、要注意ってことですかね。

規格、材質が工業製品のように規格が統一されていないため、
材質の呼び方もマチマチ。 □□紫檀、△△紫檀、××紫檀とか。
~紫檀にも源材料の価格差があるので、これによる製品の価格差も出てくる。
価格設定もメーカーでそれぞれで、それが日本に入ってくると、またどうなっていることやら。。

二胡にも家電製品の様に、スペックシートが欲しいもんです。
・木材の正式名称、密度、硬度、乾燥度とか、
・蛇皮のスペック: 養殖、天然、使用場所、厚み とか
・仕上げのレベル: 技術資格X級の人が、N度のレベルで仕上げを行っているとか

なんてあれば、価格のバラツキも減るだろうし、「安心」して購入する事ができますよね。

母数を増やして、もう少し突っ込んで分析してみたいと思います
続く。。。
by soukichi_uchida | 2010-03-16 03:09 | 二胡よもやま話 | Trackback | Comments(9)