比較的(というか、とても)皮の張りが硬い、北京2号と蘇州1号を題材に。
駒と弦を外した状態で、琴皮を指でコンコンとたたいてみる。
絶対音感はないので、その音の高さを耳で聞きとって、
「ん~~」と口ずさみながら、チューナーで音程を確認。
んん、、Fじゃなくて B♭???
おかしい、全然違うじゃん。
しかし良く考えてみると
B♭(2)は約 233Hz、F(3)は、466Hzで倍音の関係にあります。
耳で聞きとっていたのはB♭(2)の方で、やはりFは出ているですね。
これは2台ともそうです。
チューナーのサウンドをFにして音を鳴らしながら、
皮をコンコンコンと連続して叩くと、たしかにFに聞こえてきます。
※そう思えば、そう思えるんだ~。
調整の目安とするんだから、「これはFだ」と思い込むことにします。
※これ重要。。。(^_^;;
これをベースに駒を乗っけて、弦を張った時の音を聞いて調整する。
F が Gになるように、駒の高さや、千斤の高さを調整していく。
ということで、
まずは、皮がキンキンに貼ってある(と思われる北京2号)に着手
こいつは、皮を叩く場所で、音程が異なります。
つまり皮が均一に貼られていないんじゃないかと思われます。
ムカつきながらも、中心部分はなんとか F っぽいので、ここをベースに調整に着手。
駒は、駒の繰り抜き実験に使用した、
楠、繰り抜き無し、内田駒形状(前後非対称)駒を私用。
底面から弦までの距離は、高くもなく、低くもないレベル。
これで、千斤の高さを変えて実験を行うわけですが、
もし G という音に皮の張りを持っていくのに、とんでも無い圧力が必要
つまり、千斤の高さが(5mm以下とか)極端に低くする必要がある場合、
今回の「FとG」という考え方そのものが間違っていることになります。
逆に、一般的な高さ(指一本分ぐらい)であれば、
F と G という音程が本当にいいのか? という話は別にして、
考え方そのものは間違っていないことになります。
で、北京2号で試してみると、ちょいと低めだけれども、
皮のコンコン音は F から G に変わりました。
音が変わる臨界点があるようです。
つまり、図中緑の矢印区間が微調整の範囲になると思われます。
この微調整で何が変わってくるかは、実験を継続します。
ここまでの実験で言えることは、
千斤の高さは G±αとなる力が皮にかかる高さ
千斤の位置は、駒からの距離が 38.5cm±α となる位置
だと考えています。
結局 ±α の調節は必要なんです。
繰り返しになりますが、
ヘソとなる所もなしに、闇雲に調整するよりは、
何がしかのヘソを持って調整することが出来るんじゃないかと思います。
ただし、「ヘソ」の考え方が間違っていなければの話です。
良い子はマネしないほうがいいかもね。
皮に取り返しのつかないダメージを与えているかもしれません。
あ、駒はどーなったって?
今回の千斤の話は、駒に密接に関係してるので、きっと何かの役にたつと思いますよー。