二胡の奏法・構造分析・改良・中国の琴行情報、広州・上海ネタなど
by Star Gate Erhu
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千斤の高さ調整の意味は?
千斤の高さの調整、これは位置よりもずっと悩ましい問題です。
でも、これの効果はとても高い。

先日、僕のダメ北京2号を見かねた、西野さんが、ヒョイヒョイと千斤を調整。 するととても気になってた、外弦の開放弦の雑音が大きく低減しました。

沙皮さんの二胡講座「千斤」でも高さ調整の効果を体感することが出来ました。

千斤の高さを調整することで、いったい何が起こってのだろう?
いろいろ考えてみましたが、高さの調整による影響は、けっこう複雑です。

順を追って考えてみます。

①千斤の高さを、緑の状態から、グイっと下に引っ張りさげます。
 ※緑が元の状態。 青と赤の線が下がった状態
b0098997_21383887.jpg
この図は極端ですが、弦を引っ張りさげることにより、弦はほんの少しですが伸長します。(図中赤の部分

②弦を引っ張り下げた力は、駒にもかかり、その力は琴皮を押し下げます。
結果として、駒と弦の角度も変化し、赤の部分の伸びは若干元に戻ります。
※琴軸にも力がかかりますが、固定されているのでここでは無視することにします
b0098997_21411299.jpg
ここで、①と②をシーケンシャルに書いていますが、①と②は同時に起こっています。

③千斤により弦を引っ張り下げた力は、弦の張力にも反映されています。 つまり千斤を低くした事により、音程は高くなります。 これを琴軸を緩める事により、元の音程に戻します。
結果として、弦の張力は小さくなり、②で沈み込んだ駒も若干元に戻ります。
b0098997_21423350.jpg
千斤(高さ)の調整はこの①~③、いい所(ってなんだ?)が見つかるまでの繰り返しとなります。

さて、これらの事から何が言えるのか???

弦の振動に、以前の記事でも書いてるように、
 f(周波数)=(1/2l)×√(S/ρ)
 l:弦長、S:張力、ρ:線密度

で表されます。
千斤の調整も多くの部分はこの式の変数を変化させているのですが、
二胡の場合、一番効いているのはこの事よりも
千斤の高さを変えることにより、増減する駒→皮の圧力の変化じゃないか?
と思われます。

皮が緩んでしまった場合、高い駒を使って調節するというのがありますが、
千斤の高さ調整によっても、皮への圧力の調整ができるんですね。
千斤が上駒と言われるのも、一部このへんが起因しているかもしれません。

結局、琴皮に行き着いてしまう。。。
ギターなんかじゃ、ボディー凹んで、それに対する調整なんて考えたことがありません。
二胡ってやっぱり厄介な楽器です。

さて、、、、 ここからどうしよう。
「いいところ」って何だろう???
by soukichi_uchida | 2012-02-15 21:46 | 二胡うんちく | Trackback | Comments(0)
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