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二胡の奏法・構造分析・改良・中国の琴行情報、広州・上海ネタなど
by Star Gate Erhu
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二胡弦の材質を元素分析してみる 5
S社の弦、3種を分析しました。

各弦を仮に、 牡:300円台、敦:500円台、名:700円台
※この会社私の知る限り、同価格帯で、あと2種類出してます。入手して調べてみたいです。

結果は、「間違ったかな?」と思い何度か測りなおす程、以外な物でした。

外弦と内弦の芯はどれも、ほぼ同じ成分。
内弦の巻き部分は、「」と「」はほとんど同じ成分で、中間価格の「」が異なる成分です。

このメーカーの弦に関して言える事は、価格は成分ではなく、「仕上げ」とか「具止まり」で決まっているんじゃないか?という事です。
例えばCPUは同じ物であっても、速く動く(クロックが高い)ものと、そうでないもの(クロックが低い)で、PXX2Gとか、PXX2.5Gとかで価格を変えたりしています。 これもそうなのかもしれません。

さて、3弦まとめての結果です。
●まず外弦
二胡弦の材質を元素分析してみる 5_b0098997_21233169.jpg
ほぼ鉄です。高い物ほど純鉄に近い

●内弦の巻き部分
二胡弦の材質を元素分析してみる 5_b0098997_21291669.jpg
これが驚き、一番安いのと高いのがほとんど同じ成分、ニッケル、銅とマンガンを主成分とする合金で、中間(敦)がニッケルとクロムを主体とした合金です

●内弦の芯
二胡弦の材質を元素分析してみる 5_b0098997_21333872.jpg
これは、各弦とも外弦と同じ成分

 ̄ ̄ ̄ ̄
これで、7,8種の弦の成分分析を行った事になります。 あと何種類か調べたところで、今回やった様に、全部を並べて比較してみると、何かが見えるかもしれません。
by soukichi_uchida | 2010-02-10 00:04 | 二胡うんちく
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