二胡の奏法・構造分析・改良・中国の琴行情報、広州・上海ネタなど
by Star Gate Erhu
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
タグ
カテゴリ
検索
究極の駒再び!3 (駒のミゾ)
究極の駒再び!2で、弦は駒の上で回転していると書いたが、実際には弦のテンションから来る大きな力で、弦が駒に押さえつけられており、回転の大きさは無視できるほどに小さいと考えられる。
むしろここでは、弦を中心とした回転するベクトルが駒にかかっていると考える事にする。
b0098997_18544423.jpg
これをベースに、最適な駒のミゾの深さと形状を考えてみよう。

「駒のミゾはできるだけ浅く、弦は駒にチョコンと乗っているだけがいい」 という話しを聞いた事がある。 まず、これを検証してみたい。
b0098997_195472.jpg
確かに、ほどんどの横向きの力は駒に伝わることなく捨てられており、縦の力が全て駒に伝わっていることが分かる。一方で、非常に不安定な感じかする。

次に、弦の半径の大きさのミゾとそれ以上深い溝を考えてみよう。
b0098997_19174267.jpg
それぞれ、縦方向の力は上記と同じ。 また、横方向の力は逃がされることなく駒に伝わっている。 さらに弦の半径より深いミゾでは、上半円の回転の時の横方向の力まで拾ってしまっている。

これから解る事は、駒のミゾは弦の半径以上の深さがあってはいけないということだ。

次に考えるべきは、最初の「チョコン」と乗っているだけの場合の捨ててしまっている横方向の力をどうやって活かすかだ。

ミゾを円ではなく、V字に刻んでみよう。 こうする事により、横方向の力は、縦方向に変換される(と思う)。
横方向の力を捨てる必要はなくなる。
b0098997_2114945.jpg
ところが、下向きに最大の力がかかった時に、下図のように力が分散されてしまい、横方向の力が発生してしまう。
b0098997_21142818.jpg
これに対して、ミゾの最下部を円にする事により、下向き最大の力をダイレクトに伝える事ができる様になるはずだ。
b0098997_21215925.jpg

今日の結論
・駒のミゾの深さは、弦の半径以下。
 → 結果、内弦と外弦のミゾは異なる深さとなる
・ミゾは45度V字に刻み、底は円状(弦の半径のR)

次はこれをベースに、駒の形に挑みたい・
by soukichi_uchida | 2009-12-05 21:30 | 二胡うんちく | Trackback | Comments(4)
トラックバックURL : http://soukichi.exblog.jp/tb/12447727
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by 二胡ぶろ at 2009-12-06 19:56 x
ものすごく細かい話ですね。
私はギターのフレット溝きりやすりというのを使用して弦の半分が綺麗にはまる溝をこころがけて切っていました。
ttp://www.guitarworks.jp/item.php?lg=2405

こういうレベルで考えると、駒の溝と蛇皮との角度大切なのでしょうか。蛇皮と平行だと蛇皮に垂直に力が加わるけれど、駒を頂点として弦に角度がついたとき、駒の下側の角度のほうが大きいことから、駒を蛇皮の上方向にずらしてしまう力が働いてしまうから、若干千斤側に深く傾いた角度のほうが良いとか?←伝わらない文章ですね・・・  
Commented by soukichi_uchida at 2009-12-07 01:13
ギターは二胡と違って弦は回転してないはず、振動は弾弦による横方向。 考え方が違ってくると思います。 でも面白そうなテーマですね。
で、駒を横から見た時の角度ですね。「駒を蛇皮の上方向にずらしてしまう力ってあるかな? うーん、考えてみます。 これまた何かのきっかけかもしれません。」
Commented by 二胡ぶろ at 2009-12-07 12:49 x
そうですね。ギター弦は回転していないです。
やすりは二胡の駒の溝を切るのに使っていました。

ttp://damjwt.com/x/file/057.jpg
仮に弦が駒を押し付ける点は1点とした場合、駒の下側に一番圧力がかかると思いました。下向きの力しかかかりませんが、駒の力を受ける面が斜めな為(ここが間違っているのか?)、駒を上に動かす力が働くのではないかと想像しました。 

図のように駒の弦を乗せる部分が面形状になっているような駒もあれば、乗せるところがほぼ点に近い形状の駒もあると思います。弦を乗せる溝の角度というのは、面形状のときのみに発生する要素でした。きっと点に近いほうが良いんでしょうね。
Commented by soukichi_uchida at 2009-12-07 18:44
今まで、駒を琴棹の方向(Z)から見て、考察というか妄想をしていました。二胡ぶろさんは、私が意図的に逃げていた横(琴筒)方向(X)から見た考察が必要だとの指摘になると思います。 確かに考えなきゃ行けないテーマです。 やっぱ駒は奥が深いですねー。。
<< 弓のお手入れに挑戦!(弓の毛が... 究極の駒再び!2 >>