二胡の奏法・構造分析・改良・中国の琴行情報、広州・上海ネタなど
by Star Gate Erhu
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職人の匠の技とテクノロジー
あんまり、二胡に関係ないですが、二胡に結びつけて・・・・

とりあえず、業種は伏せておきますが、
私が会社に入ったころ、日本に数人しかいない匠の技を持った大先輩がいました。 私はコンピュータ関係の仕事をやっており、その技をいかにコンピュータで実現・自動化するかに取り組んでいました。
過去20年間はその匠との戦いでした。
技を見て、聞き取りを行い、文書化し、少しずつ技を自動化していく。ただ、20年前のコンピュータの能力では、処理時間、精度ともにまだまだでした。しかし、その後の10年で、大方の技は自動化が実現しました。でも、精度、完成度は、匠に比べて大きく劣るものでした。

ところがある時、私以上の大天才が現れ、匠の技は原理に基づき、数式化できる事を見出しました。コンピュータの性能も劇的の向上しました。結果、劇的に状況は変化してしまいました。
ただし、匠の技にはあと一歩及びません。
でも、日本に数人しかいなかった状況が、大多数の人が、匠にあと一歩の事ができるようになってしまったのです。 ど素人が、匠にあと一歩の所からスタートするのですから、センスのある人は、すぐに、匠になってしまいます。

私の持論ですが、
・職人の技、芸といわれる物は、必ず 「技術」に転化できる。
・「技術」である以上、文書化され、他人への伝承や、自動化は容易になる。
・あと一歩匠の技に届かないところは、時間が技術革新と共に解決する。

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二胡の作成や、演奏技術も、これと似たようなところがあるのではないでしょうか?

見たり聞いたりして、技を盗み・体で覚えて何年もかかる事が、文書化されれば、習得までの時間が大幅に短縮できるんじゃないかと思う。
※ただし、訓練・練習というファクターと、やる気・センスというファクターは必須です。

じゃあ、そうなれば、職人はもう必要なくなるのか? というとそうではない。

あっと言う間に、「匠に近い技」を手に入れたドシロウトは、進化の過程を知らない。 「匠」には「匠」になるまでの、経験がある。 その経験の上に立って、さらに上を目指すか、違った角度からのアプローチなどを期待したい。

そういう意味で、
二胡 を製作する 「 りーべんれん(日本人)?」の記事で紹介させていただいている方々は惜しみなく、技術を公開・伝承しようとされている方々だと思うし、尊敬に値します。
私の様な 自称 「二胡研究家」 には、素晴らしい研究材料になり、感謝しています。

では、二胡における、「さらに上」とか、「違った角度からのアプローチ」とは何だろう?

●演奏技術においては、中国の民族音楽以外へのアプローチがあげられるが、これは既に、多くの人が、西洋のクラッシックやら、JAZZ やらスパニッシュやら、和楽とのコラボなどに取り組んでおり、当たり前になっている感がある。
※個人的には、二胡&スパニッシュって、すごく好きです。(ウェイウェイ・ウーさん、大好き!)スパニッシュじゃないけど、チャルダッシュもしびれます。

新しい演奏方法にも取り組んでいる人達もいるみたいだが、(教則本に出ている、技術を除いて)ギターのライトハンドとか、ベースのチョッパーの様な市民権を得た新しい技法はまだまだ無いと思う。、でも大いに期待したい。 エレキギターが世の中に広がって、ギターの演奏技術が激増したように、最近見かけるエレキ二胡の出現が技法にどういう影響を及ぼすかも興味がある。

● 二胡の製作においても、日々研究、試行錯誤と進化が行われているようだ、

そもそも北京タイプが、バイオリンに負けるな! 大きな音を! ってなモチベーションで開発された物でこれも進化系。 琴筒が楕円の二胡とか、編八角などもまれにネットで見かけるが、「おっ、これぞ進化系」と思いきや、とっくの昔(1960年ぐらい、北京タイプが固まる前)から開発されてた物だそうで、一般化はしていない。
筒の後部がラッパ型になっていたり、琴竿が筒を貫いていない物など、「おっ!」と思える物も出てきている、
以前にも紹介したが、琴筒だけじゃなく、他の部位にも色々と工夫・改良がおこなわれている。
以前の記事で紹介している、千斤や糸巻きなどの工夫、琴頭がない物等々。。。。
こういうのは、今後、どんどん紹介していきたいと思いいます。

Any Way!
二胡はまだまだ発展途上の楽器で、先が楽しみです。
また、駒とか千斤とか、我々シロートでも手が出せるところもあり面白い楽器です。 他の楽器じゃ、なんか削ったり、交換したり、なんてなかなかできませんからねー。 長く付き合い、成長を見守る、一緒に成長させていける楽器なんじゃないかと、勝手に思うこのごろです。。

おまけ。
「中国にはブランドが無」いと言われながらも、二胡は中国最大のブランドでしょう!
その二胡が、中国人のモーレツなエネルギーで、進化していく! 伝統とか、お構いなしで、いい物はいい!という合理性!大いに期待したい。
by soukichi_uchida | 2009-10-30 23:02 | 二胡よもやま話 | Trackback | Comments(0)
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